2014
10.13

啄木 2

Category: 短歌
(9月予約投稿)

手袋を脱ぐ時 より

朝の湯の
湯ぶねのふちにうなじ載せ
ゆるく息する物思ひかな


窓硝子
塵と雨とに曇りたる窓硝子にも
かなしみはあり


新しきサラドの皿の
酢のかをり
こころに沁みてかなしき夕べ


(9月予約投稿)

空色のビンより
山羊(やぎ)の乳をつぐ
手のふるひなどいとしかりけり


六年(むとせ)ほど日ごと日毎にかぶりたる
古き帽子も
捨てられぬかな

ほそぼそと
そこらここらに虫の鳴く
昼の野に来て読む手紙かな


水のごと
体をひたすかなしみに
葱の香などのまじれる夕べ


時ありて
猫のまねなどして笑ふ
三十路のとものひとり住みかな
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